チャップリンも語る二つの生命現象
チャップリンも語る二つの生命現象
チャップリンが「ライムライト」という映画の中で、非常に良いことを言っています。「人間には、避けることができない二つのものがある。一つは、必ず死ぬこと、もう一つは、今生きなければならないことだ。」これをうちの会の教義と生命分析からいうと、我々は生まれた時から死へ向かって破壊されていくということです。
こういうことを科学の方では、エントロピーといいます。エントロピー現象というのは、破壊され、壊れていくか、あるいは分裂していくか、または混和していくかはわからないけれども、もう戻ることのできない状態のことをいうんです。
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例えば、熱いお湯と冷たい水を混ぜたとき、それをもう一度お湯と水に分けろといわれても、分けることはできない。こういうのが、エントロピーということです。
ところが、そのようなエントロビーに逆らうものが一つあります。それはホメオスターシスといいます。ホメオスターシスというのは、現状を維持しようとする力です。生命現象でいえば、生かしておこうという力です。
我々はこの生かしておこうというカを持って、現在を生き抜いておりながら、いずれこのエントロピーに従うという、二者相反するものの中において生きているわけです。その中で我々は、しばしば片目しか開いていないことがあります。つまりその片方しか見ていない人がいる。
先程言った通り、人間というのは必ずホメオスターシスの部分があるから、そのホメオスターシスが、今度は異常に加熱してきて人を押し退けていったりすると、逆にエントロピー現象を誘発することがあるので、そういうことの注意として「流水不争先」という言葉があるのです。
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